気胸とは、肺に穴があいて空気漏れが生じ、肺がしぼんでしまった状態です。
肺の表面に「ブラ」と呼ばれる袋ができ、これが破れることで起こります。
なぜ、「ブラ」ができるのか、なぜ破れるのかはいまだによくわかっていません。
痩せ型の若い男性に起こりやすいことが知られています。
また、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の患者さんなどで、肺がもろくなっている場合にも起こります。この場合は高齢者に多いです。
検査と診断
胸部レントゲンで診断が可能です。
肺の虚脱(しぼむこと)の度合いで軽度、中等度、高度に分類されます。
治療
①軽度の場合
特に処置は必要ありません。ご自宅で安静にしていただきます。
外来で胸部レントゲンを撮影し、経過観察を行います。
多くの場合は自然に肺の穴は塞がり、漏れていた空気も吸収されていきます。
息苦しさや胸の痛みが強い場合には、適切な医療機関へご紹介いたします。
②中等度、高度の場合
胸腔ドレーンという脱気チューブを挿入して治療します。
入院が必要となりますので、適切な医療機関をご紹介いたします。