当院では、院長が厳選した弾性ストッキングを各種取り扱っております（自費診療）。
今回は、弾性ストッキングについてお話しいたします。
弾性ストッキングって何？
普通のストッキングとは異なり、足を圧迫することができるよう特殊な編み方で作られています。
足首での圧迫圧が一番高く、上に向かうほど圧力が弱くなる構造になっています。
これにより、静脈が圧迫され、足先から心臓への血液の戻りを促進することができます。
下肢静脈瘤の治療や進行予防、深部静脈血栓症の予防に用いられる医療用のストッキングですが、長時間の立ち仕事やデスクワークで夕方の足のむくみやだるさが気になる方にもおすすめです。
足のむくみにはさまざまな原因があり、病状によっては弾性ストッキングの着用が適していない場合がありますので、当院では医師の診察を受けていただきます。
足のむくみについてはこちらのページをご覧ください。
弾性ストッキングの選び方
弾性ストッキングは、足首にかかる圧力の強さで弱圧・中圧・強圧に分類されます。
弱圧(20mmHg〜29mmHg)：足のむくみが気になる方、軽度の下肢静脈瘤の患者さん、入院中の深部静脈血栓症の予防
中圧(30mmHg〜39mmHg)：中等度以上の下肢静脈瘤の患者さん、下肢静脈瘤の治療後の患者さん
強圧(40mmHg〜)：うっ滞性皮膚炎、リンパ浮腫の患者さん
当院では、主に弱圧の弾性ストッキングを取り扱っております。
中圧以上の弾性ストッキングは履く時に少し力が必要となるため、握力の弱い高齢者や女性の方は毎日履き続けるのが負担となる場合があります。
弾性ストッキングの着用は、継続して履き続けることが重要です。
履きやすさ、ファッション性なども重視し、みなさんが快適に日々履き続けることができるものを当院では採用しております。
また、サイズ選びも重要です。足首のサイズが適しているものを選択します。
膝下までのハイソックスタイプ、太ももまでのストッキングタイプ、腰までのパンティストッキングタイプがありますが、当院では履きやすく続けやすいハイソックスタイプをお勧めしています。
弾性ストッキングの履き方
弾性ストッキングの履き方にはコツがあります。
以下のリンクに動画がありますので、ご参照ください。
リムフィックス社「弾性ストッキングの上手な履き方」 https://www.limfix.com/rxfit/use.html
当院で扱っている弱圧のストッキングは、通常の靴下と同様の履き方で履くことができる方が多いので、普通に履くことができればそれでも大丈夫です。
弾性ストッキングはいつ履くのか？
弾性ストッキングは、夜寝る時に履く必要はありません。
昼間に立っていたり、長時間座っていたりするときに血液が足に溜まることによって浮腫や静脈瘤の症状が出現しますので、弾性ストッキングは日中着用しましょう。
朝起きて服を着替えるときに履き、夜の入浴前に脱ぎます。普通の靴下と同じタイミングで大丈夫です。
弾性ストッキングの着用が適さない方
以下に当てはまる方は、弾性ストッキングの着用が適していないと考えられます。
着用せずに、医師にご相談ください。
・足がとても冷たく痛む、長く歩くと足が痛むような動脈の血流障害がある方
・足に大きなけがや膿の出る傷がある方
・すでに下肢静脈血栓症が起こり、痛みの強い方
・心臓病で心臓が十分に働いていない方（心不全）
また、着用したときに違和感、痛みのある時はすぐに脱いで、医師や看護師に相談して下さい．
当院で取り扱っている弾性ストッキング
当院では、院長が厳選したものを取り扱っております。
素材感などは院内で手に取ってお試しください。
①MAEÉコンプレッションソックス
化粧品で女性にはお馴染みのPOLA オルビスグループの着圧ソックスブランドの商品です。
普段の靴下の感覚で履くことができ、カラーバリエーションも豊富です。当院ではコットンリブタイプを取り扱っております。
履き口が柔らかなガーゼ素材となっており、これまでの弾性ストッキングでかぶれてしまった方にもぜひお試しいただきたいです。
②ASHIKAストッキング
すっきりとしたデザインで、つま先あり・なしを選ぶことができます。
またメッシュ素材のもの（アイレット）があり、蒸れやすい夏場の着用にお勧めです。
つま先まであるタイプは、靴下感覚で着用でき、冬場は暖かいです。つま先がないタイプは夏場、蒸れにくく、外反母趾がある方など、つま先ありのタイプで足先が痛くなりやすい方にお勧めです。
③たぴぽ （NARAソックスプロジェクト）
「たぴぽ」という変わったネーミングですが、「タオル」「ピッタリ」「サポート」からきているそうです。
こちらは、肌触りの良いタオル地素材のストッキングです。従来の弾性ストッキングでかぶれてしまう方に特におすすめで、履き心地がとても良いです。
弾性ストッキングのお手入れ方法
劣化を防ぐには手洗いが基本ですが、面倒な方は裏返しにして、洗濯ネットに入れて洗濯機洗いをしてください。
ズボラな院長は洗濯ネットで毎日洗濯機洗いをしていますが、特に劣化が早まっているということはなさそうです。
ただし、乾燥機は使用せず、陰干しをしてください。
