インフルエンザの予防には、まずワクチン接種が重要です。1シーズン通しての発症予防、重症化予防が期待できます。
しかし、同居の家族がインフルエンザを発症してしまった場合などは、感染してしまう可能性は高くなります。
入試を控えた受験生など、「どうしても今感染するわけにはいかない」という方には、インフルエンザ治療薬の予防投与という対応策があります。こちらは、保険適応外(自費診療)となります。予防投与を行うことで8割の方がインフルエンザの発症を防ぐことができるというデータがあります。
予防投与の実際
インフルエンザ治療薬の予防投与は、インフルエンザ患者との接触から48時間以内に開始する必要があります。48時間を過ぎて内服した場合の有効性は確立しておりません。
当院で予防投与に用いている薬剤は以下です。
薬剤名 | タミフル®︎ (オセルタミビル) | イナビル®︎ |
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投与方法 | 経口薬 | 吸入薬 |
用法・容量 | 成人および 体重37.5kg以上の小児 1日1回75mg(1カプセル)を10日間 小児 1日1回体重1kgあたり2mg(ドライシロップ)を10日間 | 成人および 10歳以上の小児 1回40mg(2キット)を1回吸入 小児(10歳未満) 1回20mg(1キット)を1回吸入 |
薬剤費の目安 (薬局) | 成人および 体重37.5kg以上の小児 先発品:¥4,000 ジェネリック:¥3,080 小児(ドライシロップ) <30kgの場合> 先発品:¥4,600 ジェネリック:¥3,580 <20kgの場合> 先発品:¥3,800 ジェネリック:¥3,080 <10kgの場合> 先発品:¥2,890 ジェネリック:¥2,580 | 成人および 10歳以上の小児 ¥5,960 小児(10歳未満) ¥3,780 |
診察料 (当院) | ¥3,800 | ¥3,800 |
注意点(必ずお読みください)
※予防投与は自費診療のため、同時に一般の診療を希望される場合、そちらも全て自費診療となります
※診察なしでの処方は、医師法にて禁止されておりますので、必ず処方を受けるご本人の受診が必要となります
※以下に当てはまる方以外への予防投与は、薬剤の適応外使用となります。このため、万一、重い副作用が起こっても「医薬品副作用被害救済制度」の対象とはならず、補償を受けることはできません。
【添付文書上の予防投与の対象者】
原則としてインフルエンザウイルス感染症を発症している患者の同居家族又は共同生活者である下記の者を対象者とする。
- 65歳以上
- 呼吸器または心臓に慢性的な疾患がある人
- 糖尿病などの代謝性疾患がある人
- 腎機能障害のある人