なぜ65歳以上は肺炎予防が必要なのか?

肺炎は、年齢が上がるほどかかりやすい病気です。また、重症化するリスクも年齢とともに高まります。

肺炎による死亡者の97.9%が65歳以上であることがわかっています。

肺炎の原因は?

肺炎は、細菌やウィルスなどの病原体が肺に感染することで起こる病気です。

日本人の肺炎の原因として最も多いのが肺炎球菌です。

肺炎球菌の感染経路は主に飛沫感染で、咳やくしゃみから感染します。

とくに小児の鼻やノドに肺炎球菌が多く存在しており、小児から成人へと感染が広がっていくと考えられています。

肺炎の症状は?

発熱、咳、息切れなどが主な症状です。
高齢者の場合は急激に症状が進むこともあります

発熱や咳、たん、息切れ、胸の痛みなど、風邪とよく似た症状があらわれます。

7~10日以上も咳が続く、高熱が続く、

息が苦しい、息を吸うと胸が痛いといった状態であれば、風邪ではなく肺炎の可能性があります。

ただし、高齢の方では、典型的な肺炎の症状がみられないこともあります。

「元気がない」「食欲がない」などの症状が肺炎によるものである可能性もあるため、周囲の方は、高齢者の体調不良を見逃さないよう注意が必要です。

肺炎を予防するには?

まずは、日頃からうがい、手洗い、マスクの着用といった基本的な感染対策をしっかり行うことが大切です。

また、感染対策に加えてワクチン接種も有効です。

とくに65歳以上の方は、肺炎球菌ワクチンの接種が強く推奨されています。

次回は、肺炎球菌ワクチンについてお話しいたいます。