LDLコレステロール値が高くなる原因としては、以下があげられます。
①飽和脂肪酸のとりすぎ
LDLコレステロールが高値となる原因として、飽和脂肪酸のとりすぎが考えられます。
飽和脂肪酸は、動物の肉の脂身や乳脂肪のバターや生クリームなどに多く含まれます。パームオイル、ココナッツオイルやカカオの油脂などの植物性の油脂にも含まれています。一般的には、冷蔵庫の中で固まっている油脂は、飽和脂肪酸の多い油脂であることが多いです。
一方、魚油のような液体の油は不飽和脂肪酸の多い油脂であり、LDLコレステロール値を低下させることが知られています。
飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸については、また後日ブログにて詳しくお話しいたします。
では、食事からのコレステロールの摂取の影響はどうでしょうか?
これについては、個人差が大きく、飽和脂肪酸と比べると、影響が小さいことがわかっています。コレステロールが多い食品としては、主に鶏卵や魚卵が知られていますが、現状では摂取量の制限はありません。
LDLコレステロール値が高い人がまず第一に行うべきことは、飽和脂肪酸の摂取量を減らすことです。
②続発性高コレステロール血症
他の病気や薬剤が原因でコレステロール値が高くなることがあります。
- 糖尿病
- 甲状腺機能低下症
- ネフローゼ症候群 など
原因疾患の治療を行うことで改善が期待できます。
③原発性高コレステロール血症
①、②以外で、外的な要因がなく、体質・遺伝子異常に基づいて発症するものを「原発性高コレステロール血症」といいます。
「原発性高コレステロール血症」のうち、「家族性高コレステロール血症」の患者さんは、日本人の300人に1人と決して少なくありません。出生時よりLDLコレステロールが高く、治療が行われなければ、30〜50歳代と若年で心筋梗塞などの動脈硬化の病気を発症することが多いです。
この「家族性高コレステロール血症」については、また後日お話しいたします。