日本人の98%がビタミンDが不足していることが2023年に発表された研究で明らかになりました。
(出典:https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0022316623055876)
ビタミンDとは
ビタミンDは脂溶性ビタミンの1種で、ビタミンD2 (植物に含まれる)とビタミンD3 (動物に含まれる)がありますが、どちらも食事から摂取することが可能です。
また、ヒトを含め動物は日光の紫外線エネルギーによって皮膚でビタミンD3を作ることができます。
ビタミンD2、D3どちらも作用は同じなので、まとめてビタミンDと呼ばれます。
ビタミンDの重要な役割
ビタミンDは、腸でのカルシウムやリンなどのミネラル吸収を助けて、骨を強くします。ビタミンD欠乏では、骨折のリスクが大幅に上昇することが知られています。
また、ビタミンDは筋力の低下を予防する作用もあり、欠乏すると転倒のリスクが高くなることも知られています。
その他、心臓血管の保護作用や免疫機能の調整など全身の健康に様々な影響を及ぼすと言われています。ビタミンD摂取量の多い人は死亡リスクが低いという研究結果が国立国際医療研究センターや国立がん研究センターなどの研究グループより発表されています。
(出典:https://link.springer.com/article/10.1007/s10654-023-00968-8#Abs1)
ビタミンD欠乏の症状と検査
ビタミンD欠乏症状には、骨の健康問題(骨折リスクの増加など)、免疫機能の低下、筋力低下、疲労感などがあります。
ビタミンDの血中濃度を測定することで、ビタミンDが欠乏の程度を確認できます。
(自由診療での検査となります)
ビタミンDはほとんど全てが肝臓で25(OH)Dに変換されるため、血中25(OH)D濃度がビタミンDが足りているかどうかの指標になります。
血清25(OH)D濃度が30 ng/ml以上あればビタミンDが足りている状態とされます。
血清25(OH)D濃度20〜30ng/ml未満 → ビタミンD不足
血清25(OH)D濃度20ng/ml未満 → ビタミンD欠乏
ビタミンD欠乏の予防・治療
①日光を適度に浴びる
15分以上の屋外活動を週2〜4回行うことが推奨されています。
②食事からの摂取
ビタミンDは、きのこ類、魚介類、卵類、乳類に多く含まれます。
ビタミンDは脂溶性のため、脂質を含む動物性食品から摂取すると吸収されやすくおすすめです。
きのこ類から摂取する場合には、炒め物や揚げ物にすることで吸収率を上げることができます。
③サプリメント
日焼けが気になってしまったり、食品からの摂取が難しい場合には信頼できるサプリメントでの摂取を併用しましょう。
サプリメントから適切な量のビタミンDを摂取することで、骨の健康維持や免疫機能の向上が期待されます。
骨粗鬆症の治療に用いられる医薬品の活性型ビタミン製剤は、高Ca血症などの副作用があるため、ビタミンD欠乏の治療には適していません。
信頼できるサプリメントの服用をおすすめいたします。当院ではヘルシーパス社のビタミンDサプリメントを取り扱っております。ご興味のある方はお申し出ください。