Apple Watchの「不規則な心拍の通知プログラム(家庭用心拍数モニタプログラム)」と「心電図アプリケーション(家庭用心電計プログラム)」が2020年9月に医療機器プログラムとして厚労省に承認されました。
「不規則な心拍の通知プログラム」はApple watch series 3以降、「心電図アプリケーション」はApple watch series 4以降に機能が搭載されています。
心電図アプリケーション(Apple watch series4以降)
Apple Watch装着中に動悸(どうき)や脈の乱れなどを自覚した場合、心電図アプリを起動し、記録の操作を行うと30秒間の心電図が記録できます。
医療機関で測定する心電図は「12誘導心電図」といって12方向で心電図を測定しますが、Apple Watchによる心電図測定は1方向(12誘導心電図のⅠ誘導に類似)のみです。
そのため、医療用と全く同じではないことを前提に使用する必要があります。
また、心拍数も50~120/分でしか検出できず、それ以外は判定不能となってしまう点も注意が必要です。
心拍リズムは①心房細動、②洞調律、③低心拍数、④高心拍数、⑤判定不能のいずれかに分類されます。
不規則な心拍の通知プログラム(Apple watch series 3以降)
Apple Watchが記録する脈拍数に不規則な心拍リズムがないかどうかをチェックするプログラムです。
「通知」を有効にしておけば、心房細動を示唆する不規則な心拍リズムが検出された場合に通知されます。
心拍の通知については、常に監視しているわけではないので、常に装着していても、全ての心房細動を検出できるわけではありません。
また、このソフトウェアで通知がないからといって、心房細動ではないと否定はできません。
心房細動の兆候
Apple watchの上記2つのプログラムは、どちらも心房細動という不整脈を検出するために作られています。
(心房細動については不整脈のリンクをご参照ください。)
このため、Apple Watchでは心房細動以外の不整脈は検出できません。心房細動以外の不整脈では「判定不能」となることが多いです。
まとめ
Apple Watchの心電図アプリケーションでは、心電図を記録することができますが、注意が必要な点がいくつかあります。
- Apple Watchの心電図機能は医療機関で行われる心電図と同じ情報を提供するわけではありません。
- 心拍数の測定範囲は50~120/分と限定されています。
- Apple Watchの心電図機能は心房細動の検出に特化しており、その他の不整脈には対応していません。
以上の点に留意しながら、Apple Watchの心電図機能を有効活用しましょう。
Apple watchの心電図アプリケーションや心拍の通知プログラムで異常の通知があった方は、以下のリンクをご参照ください。